1時間目:歴史

瓦とは

瓦は、防水性・耐火性・耐寒性・通気性・断熱性・遮音性・耐久性に優れ、何百年の風雪にも耐えられる屋根材です。今でも瓦葺きの屋根は、沢山見かけることが出来ます。

瓦の歴史

現在わかっている瓦の起源は、2500年前春秋・戦国時代の中国まで遡ることが出来ます。
かまどの周囲の土が燃焼して、硬くなっていることを発見した古代の人々は、住居の壁や床といった強度が必要な部分に粘土を塗り、直接火で燃やし焼き固めていました。
日本に瓦が伝来したのは1400年以上前、飛鳥時代の始まる少し前の西暦588年に、仏教建築と共に4人の瓦博士が渡来したという記録が日本書紀にあります。 この時代の瓦は本葺き(ほんぶき)型といいますが、その後1674年に三井寺の西村半兵衛という人が現在の瓦の元となる桟瓦を、10年の歳月を費やして発明したと言われています。

身分制度の厳しかった時代、庶民の家屋の屋根に瓦を葺くことは許されていなかった為、城や寺院など、限られた建造物にのみ使われていました。広く一般家庭に普及したのは、江戸時代の末期だと思われます。
そこから日本の気候風土に合うように千数百年の時を経て、現在の和瓦という、日本独特のものとなりました。

瓦の種類

陶器瓦には和型瓦と洋瓦があります。和型の中でも和型瓦と本瓦の2種類あり、現在は和型瓦葺が主流で、本瓦葺工法は一部の寺でしか見ることが出来ません。
洋瓦には平板瓦とS型瓦があり、平板瓦は若い人にも受けが良く、工期も短く済み、スレート瓦に比べ耐久性・断熱性共に優れることから、現在の都市部でもかなり見かけるようになりました。

2時間目:理科

瓦はとても有能な建築材です。瓦の特徴をご紹介します。

【耐火性】 火に強い

瓦は不燃材・耐火材である為、耐火性には非常に優れています。火災時の飛び火にも強いのが特徴です。

【耐久性】 劣化に強い

劣化に強い為、美しさが続き長持ちします。

【耐水性】 水に強い

GCMセラミック瓦の表面は陶磁器の様に滑らか。水をはじく為、耐水性にも優れています。瓦自体の
吸水率も低いので、雨漏りなどの心配はありません。

【断熱性】 通気性が高い

瓦は形・工法上、屋根との間に隙間が出来ます。その隙間に空気が流れることにより、通気・換気に
優れる構造となっています。

【耐寒性】 寒さに強い

通気性が高いので、結露を起しにくく冬も暖かく過ごせる為、省エネ性に優れます。

【健康屋根材】 アスベストフリー

アスベスト・鉛といった、人や自然に害のある素材を使用していない為、環境に優しい屋根材です。

【耐震性】 地震に強い

瓦は施工上、耐震性に優れており、建物の建築基準を満たしていれば、激震にも耐えうることが出来るのです。

【経済性】 コストが低い

劣化に強い為、重厚感のある光沢が消えにくく半永久的に使えるので、塗り替えや葺き替えのコストを抑えることが出来ます。

3時間目:特別授業

特別授業では当社の瓦工場をご紹介します。

工場紹介

4時間目:家庭科

普段生活している分には見えにくい屋根…
そんな屋根のリフォームはどの様なときに、どうやって行えば良いのでしょう。
屋根や瓦のリフォームする際のポイントを簡単にご紹介致します。

また、下記の屋根点検項目のいずれかに該当するようでしたら、すぐに屋根診断を受けて下さい。

【屋根点検項目】

屋根裏チェックシート

屋根裏チェックシート

瓦屋根の注意点

瓦のズレ

屋根の瓦がずれてしまっていたり浮いてしまっている場合は、瓦を固定している木材が腐ってしまっていることが多いです。 その為、その木材を取り替える必要があります。

瓦の割れ

数枚の瓦であれば、その部分だけの取り替えとなります。

軒先のラインの歪み

瓦の下の野地板(屋根の下地)が古くなっている可能性があります。

瓦にコケ・雑草などが生えている

長年に渡り、瓦の間に土やホコリなどが蓄積し、そこからコケや雑草などが生えてしまっていることがあります。 そのままにしておくと雨水を中に引き込んでしまう恐れがありますので、早めに掃除をする必要があります。

スレート葺きの屋根の場合

スレートの割れや反り

隙間から雨漏りする可能性があるので、葺き替えが必要です。

色褪せ

色褪せの程度は様々ですが、10年~15年程で本来の色や艶が落ちてきてしまいます。
その際には塗り替えや葺き替えが必要となります。

金属部分の錆び・腐食

棟周りやケラバ部に使われている鉄板や釘などに錆びや腐食・ゆるみなどが見られる場合があります。 交換などが必要になります。

リフォームする際のポイント

依頼をする

少しの瓦の割れだったら自分で葺き替えられる…と考えてはいませんか?
慣れない屋根の上。何が起こるか分かりません。
少しの瓦を直すつもりが、無事な瓦を踏んでしまい割ってしまうことや、腐食した木材部分を踏み抜いてしまうこと、屋根から落ちてしまうことも考えられます。
自分で出来そうなことでも、まず瓦工事専門店に相談をしてみて下さい。

得意な業者を探す

一口に「リフォーム店」と言っても、様々な特徴があります。
屋根工事・内装・玄関・エクステリア…など、自分がリフォームをしたい部分を得意としている
リフォーム店にお願いすると良いでしょう。

悪徳業者に注意する

500万円以下でのリフォームを取り扱うリフォーム店では、建設業の許可が必要ありません。
経験も知識も要らないまま開業出来てしまうため、最近でも問題になっている悪徳リフォーム業者が増えています。
少しでも不安に思ったら、複数のリフォーム業者にも見積もりを依頼してみると良いでしょう。

5時間目:道徳

悪徳業者を見抜く方法をご紹介します。

悪徳業者の訪問の仕方…

点検名目での訪問

● 屋根瓦の点検
● 床下の点検
● 建物の耐震診断
● シロアリの点検

などで訪問をし、その後問題があると告げて、リフォームの契約に取り付けます。

工事の挨拶での訪問

近所で工事をする為の挨拶名目で訪問してきます。
実際の工事場所がどこかわからなければ、要注意!!
世間話などをしながら、話の流れが家の点検からリフォームに移っていき、契約を取り付けようと
します。

実績のお願いでの訪問

実績を作りたい…宣伝の為に…などと言い、リフォーム工事契約を勧められます。
通常価格よりも値引きして契約するとアピールしてくることが多いですが、通常より割高なことも
あります。
他の業者からも見積もりを取るなどして、確認をして下さい。

こんな業者は要注意!!

妙に契約を急ぐ・せまる

「今やらないと損をします!!」など、こちらに考える時間を与えず契約をさせようと迫ります。
また契約を結ぶまで、何時間にも渡り不安を煽ったり、断っても受け付けずしつこく勧誘を続けたり
することもあります。

悪い箇所が無ければ悪い箇所を作る

訪問先の家に何も問題が無い場合、さも問題があるかの様に告げ、契約をさせようとします。
もっと悪質になると

● 自分で瓦を割る
● シロアリを放つ

など、自ら問題を作り上げることもあります。

不安をあおる

点検後に不安をあおり、今すぐ工事をしないといけないかの様に思わせ契約させます。

値引き

「モニターキャンペーン」などと称し、大幅に値引きをします。
得した様に感じるかもしれませんが、最初に提示された金額がボッタクリで、値引きをしても十分に利益が出るようなものだったり、値引きをした分の人件費や材料費をカットして手抜き工事をする…
ということが考えられます。

実例

屋根工事

何の異常もない部分にビニールを掛け、「屋根がおかしいので応急処置をしている」と言って帰っていきました。
リフォーム屋は借家ということを知らず、借家人を施主と思って話をしていました。
その話が大家さんに伝わり、大家さんより相談があり、”インチキ”であると発覚しました。

実例1_1

実例1_1

実例1_2

実例1_2